ISO 29991
ISO 29991は2014年3月に発行された国際規格「語学学習サービス - 要求事項」です。この規格は、公式教育・訓練以外の学習サービス全般を対象としたISO 29990「非公式教育・訓練のための学習サービス」から派生し、「語学学習サービス」に特化した要求事項を定めています。ISO 29991の規格分類は、サービス規格でありマネジメントシステム規格ではありません。
なお、ISO 29991はISOの定期見直しのルールに則り、2020年9月に改訂されました。主な改訂のポイントは以下の通りです。
- ISO/TC 232の名称及び業務範囲の変更に伴い、ISO 29991の名称及び適用範囲からも「公式教育外」という表現を削除する
- 学習サービスの親規格であるISO 29993:2017との整合性を担保する。
- ISO 29994:2021(遠隔学習サービス規格)との要求事項の重複を確認、整理する。
規格名称
ISO 29991:2020「語学学習サービス - 要求事項」
(原文:Language - learning services -- Requirements)
規格の目的
- 学校教育外の語学学習サービス市場の透明性および信頼性の向上
- 消費者にとって不利益な慣行を防ぐことによる消費者の保護
- 全ての利害関係者に対する語学学習の質の向上
適用範囲
(適用範囲とは、規格の要求事項が適用される対象のことです。)
あらゆる種類 及び 規模の語学学習サービス事業者を適用範囲とするが
- 語学学習サービス事業者の団体 及び 協会・組合を含む。
- 語学教材のみを作製、販売するだけの事業者は含まない。
- 指導形式は対面式のみならず、テクノロジーを媒体とするもの、あるいは両者の混合を含む。
要求事項
ISO 29991は、以下に関する要求事項で構成されています。
- 語学学習ニーズの明確化
- 語学学習サービスの設計
- 講師
- 語学学習教材の利用可能性
- 語学学習環境
- 語学学習のアセスメント
- 語学学習サービスの評価
- 語学学習サービスの販売促進及び広報宣伝
- 入学した学習者及びスポンサーのための語学学習サービスに関する情報
- (授業料等の)請求 等